Ⅱ | 壁のバランス (建物の形・壁の配置) |
バランスのとれた形が地震に強い |
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阪神・淡路大震災の主な東海原因にもあげられていたとおり、建物の形と壁の配置も耐震性に大きく関係してきます。
この項目では、建物の形と壁の配置を見ることで、その建物のバランスを判断します。
チェック内容:壁のバランス |
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建築図面と目視で、家の形状を確認し、さらに図面どおりに壁が配置されているかも確認します。
たとえ壁の量を満たしていたとしても、壁の配置バランスの悪さによって、
耐震性をそこなう事もあります。
バランスの良い家の形 | |
家の形は正方形が理想です。 2階建より平屋建ての方が地震には強いといわれていますが、シンプルな形で総2階建になっていればバランスはよく、比較的地震に強い建物と言えます。 | |
バランスの悪い家の形 |
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L字型・コの字型や、1階部分より2階部分がせり出している家、壁の無い一面がある家などはバランスが悪く、地震発生時に建物がねじれる現象が起こり、耐震性が低くなります。 | |
バランスの良い壁の配置 |
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建物の中心から見て、各方向に同じぐらいの割合で壁が配置されている。 4隅に壁がある。 |
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バランスの悪い壁の配置 |
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ある一面が窓など開口部で占められ、壁が極端に少ない。 4方向の壁の配置にばらつきがあるなど。 |
重心、剛心と偏心率 建物の重さの中心を「重心」、強さの中心を「剛心」と呼び、地震が起きると、剛心を支点にして重心側が揺れるという現象が起こります。この「重心」と「剛心」のズレを「偏心」と呼び、偏心率が大きければ大きい程、揺れも大きくなるのです。 一般的には偏心率が15%を超えると、建物の地震に対する強度は著しく低下すると言われ、この項目の評点が1.0未満の場合には、偏心率が15%を超えているということになります。 |
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